村上春樹「騎士団長殺し」第1部顕れるイデア編、第2部遷ろうメタファー編

2017年2月24日(金)に全国一斉発売となりました!!




『1Q84』から7年、待ちかねた書下ろし本格長編の2冊、発売当日から大変な人気となっています。
今回は、発売当日まであらすじはおろか、本の装丁までベールに包まれていた村上春樹の新作小説。一体どのような内容なのでしょうか?

今日、短い午睡から目覚めたとき、<顔のない男>が私の目の前にいた。(第1巻プロローグ9頁)


 物語は、主人公である『私』が顔のない男に肖像画を頼まれるという、非現実的なプロローグで幕を開けます。
『私』は肖像画を専門とする画家であり、妻と離婚状態にあるのだけれど、結局やりなおすことになったと語っています。どうやら物語はその別離の期間に起こった出来事が語られていくようです。家を出て、赤いプジョーに乗り北海道をさまよううちに、画家の雨田具彦が住んでいた小田原郊外の家に住むことになり、そこで『騎士団長殺し』の絵を見つけた―なぜ、この絵だけが残されていたのか?
深まる謎と共に、出会う様々な女性達、まさにハルキワールドが展開されていきます。
 さあ、騎士団長とは一体、「何」なのでしょうか?



2月22日はニャンニャンニャンの日、ということで「猫の日」です!



可愛い猫の写真集を中心に、綺麗な写真のカレンダームックや、SNSなどで人気の猫キャラクターのイラスト本なども置いています。
猫好きな大切な友人や家族へのプレゼントにでも、自分用のプレゼントにも、是非ご覧くださいませ。
癒されること間違いなしです。


第156回芥川賞受賞作品は、山下澄人さんの「しんせかい」(新潮社)に決定致しました!
これまでも何度かノミネート経験のある著者の受賞とその作品が、話題となっています。


著者の山下さんは、2012年「緑のさる」で野間文芸新人賞を受賞、その後も著書が数度芥川賞候補となり、今回4度目にして見事受賞となりました!!

気になる本作のあらすじは…
19歳の山下スミトは演劇塾で学ぶため、船に乗って北を目指す。辿り着いたその見知らぬ土地は【谷】と呼ばれ、俳優や脚本家を目指す若者たちが自給自足の共同生活を営んでいた。苛酷な肉体労働、【先生】との軋轢、そして地元の女性と同期との間で揺れ動く思い。自らの原点と初めて向き合い、記憶の痛みに貫かれながら綴った渾身作!
山下さんご本人が、20歳の頃にかつて倉本聰が作った富良野塾という所で俳優の勉強をされていたので、実体験を元に書かれた作品なのでしょう。主人公・スミトの過去(おそらく)を追体験する文章は、簡潔で分かりやすいのに、どこか不安定で心に引っ掛かりを残していきます。

表題作のほか、入塾試験前夜の内面を描き出した短編「率直に言って覚えていないのだ、あの晩、実際に自殺をしたのかどうか」も収録されています。


全国の書店員達が、本当に売りたい小説を投票して選ぶ『本屋大賞』。第一次投票を終え、今年のノミネート作品10作が決定致しました!!
顔ぶれは以下のようになっております(^0^)

■2017年本屋大賞ノミネート【作品名五十音順】■
『i』 西加奈子/ポプラ社
『暗幕のゲルニカ』 原田マハ/新潮社
『桜風堂ものがたり』村山早紀/PHP研究所
『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和/サンマーク出版
『コンビニ人間』 村田沙耶香/文藝春秋
『ツバキ文具店』 小川糸/幻冬舎
『罪の声』 塩田武士/講談社
『みかづき』 森絵都/集英社
『蜜蜂と遠雷』 恩田陸/幻冬舎
『夜行』 森見登美彦/小学館

大賞発表は、4月11日(火)です。どうぞお楽しみに!!


西加奈子「i」
「この世界にアイは存在しません。」入学式の翌日、数学教師は言った。ひとりだけ、え、と声を出した。ワイルド曽田アイ。ならば『私』は何なのだろう。思い悩む少女が出会う奇跡とは―?


原田マハ「暗幕のゲルニカ」
ゲルニカ空爆と9・11テロ、二つの大きな悲劇が対置され、ピカソの〈ゲルニカ〉が第二次大戦とイラク戦争をつなぐ衝撃のアートサスペンス!史実を下敷きに、原田マハは空想の翼を広げ、大胆不敵な物語を紡ぐ!!


村山早紀「桜風堂ものがたり」
「コンビニたそがれ堂」シリーズ著者による、書店員と書店のための物語。主人公の青年・月原は物静かだが、本を愛し名著を見つける名人でもある書店員。しかし、勤め先の書店内で起こった万引き事件が思わぬ顛末をたどり、責任をとって辞めざるをえなくなってしまう。傷心の月原がネット上で親しくしていた桜風堂という書店の店主を訪ねると―


川口俊和「コーヒーが冷めないうちに」
とある街の、とある喫茶店の、とある座席には不思議な都市伝説があった。その席に座ると、望んだとおりの時間に戻れるという… ただし、そこにはめんどくさい…非常にめんどくさいルールがあった。
それにもかかわらず、今日も都市伝説の噂を聞いた客がこの喫茶店を訪れる―過去に戻るために。


村田沙耶香「コンビニ人間」
第155回芥川賞受賞作品。36歳未婚女性、古倉恵子。 大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。オープン当初からスマイルマート日色駅前店で働き続けている。完璧なマニュアルの存在するコンビニこそが、 私を世界の正常な「部品」にしてくれるから――。


小川糸「ツバキ文具店」
鎌倉の山のふもとにある、小さな古い文房具屋さん「ツバキ文具店」。そのお店は、主人の鳩子が手紙の代書を請け負っている。和食屋のお品書きから、祝儀袋の名前書き、離婚の報告、絶縁状、借金のお断りの手紙まで。文字に関すること、なんでも承り?。


塩田武士「罪の声」
多くの謎を残したまま未解決となった「グリコ・森永事件」。社長誘拐、放火、毒物混入、脅迫。身代金取引の電話では子供の声が使われ挑戦状が送りつけられるという陰湿な事件だった。『罪の声』はこの事件をモデルにしたフィクションである。主人公は、ある日自分が事件時に声を使われた子どもだったと知り―!?


森絵都「みかづき」
小学校用務員の大島吾郎は、勉強を教えていた児童の母親、赤坂千明に誘われ、ともに学習塾を立ち上げる。 女手ひとつで娘を育てる千明と結婚し、家族になった吾郎。ベビーブームと経済成長を背景に
塾も順調に成長してゆくが、予期せぬ波瀾がふたりを襲い――人生を教えることに捧げた塾講師たちの、3世代に渡る物語!


恩田陸「蜜蜂と遠雷」
第166回直木賞受賞作品。3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。そこに集まる個性豊かな出場者達。中でも亡き音楽家・ホフマン氏から『ギフト』と評された風間塵は一体彼らにどのような影響を与えるのか!?いま、コンクールの幕が開ける。


森見登美彦「夜行」
六人は京都で学生時代を過ごした仲間だった。十年前、鞍馬の火祭りを訪れた私たちの前から、長谷川さんは突然姿を消した。十年ぶりに鞍馬に集まったのは、おそらく皆、もう一度彼女に会いたかったからだ。夜が更けるなか、それぞれが旅先で出会った不思議な体験を語り出す。私たちは全員、岸田道生という画家が描いた「夜行」という絵と出会っていたー


第156回直木賞が1月19日(木)に決定しました!
恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」(幻冬舎)1944円(税込)です。
恩田さんはこれまでも何度もノミネートしている「夜のピクニック」や「中庭の出来事」「きのうの世界」などで幅広く人気の実力派作家ですが、ついにこの度直木賞作家となりました!!
本当におめでとうございます!!


「―彼を本物の『ギフト』とするか、それとも『災厄』にしてしまうのかは、皆さん、いや、我々にかかっている。ユウジ=フォン・ホフマン」
舞台は芳ケ江国際ピアノコンクール。そこに集まった顔ぶれは実に個性豊かだった。ジュリアード音楽院の学生で優勝候補と云われ見目も実力も評価の高い19歳の青年:マサル・C・レヴィ=アナトール。かつて天才少女と呼ばれCDデビューも果たしたが、公私ともに支えてくれた母の死をきっかけにピアノ界から遠ざかっていた20歳の栄伝亜夜。楽器店に勤め妻子もいる今回年齢制限ギリギリの28歳・高島明石。そしてそれぞれに深く関わる周囲の人々。そんな中、異色の少年が人々の注目を集めていた。15歳の風間塵は、養蜂を仕事とする親と移動生活をしているためピアノも持っておらず、正規のピアノ教育を受けたわけでもない。ただ、彼にピアノを教えた人物は、審査員達が複雑な感情を抱くほどにピアノ界で今なお存在感を残している亡きホフマン氏だった。その彼が劇薬と評する風間塵は、一体どのようなピアニストなのか―コンクールの幕が、開ける。

500頁超二段組のボリュームにも関わらず、ひとたび本を開けば彼らの思いと音楽に絡め捕られ、止められなくなること間違いありません。読後感も気持ちの良い、直木賞納得の大傑作です!!


あの十津川警部が香川県琴平町にやってきた!?小説新潮連載時から話題になっていたトラベルミステリーが、年明け刊行となりました!


西村京太郎「琴電殺人事件」<新潮社>896円(税込)

かつての十津川の部下であり、元刑事の私立探偵・橋本豊の元に依頼が舞い込んだ。いま人気の歌舞伎役者・松川市之介の元に執拗な脅迫状が届いているという。香川県琴平町に現存する日本最古の芝居小屋・金丸座。そこで年に一度行われる『こんぴら歌舞伎』に出演するなというものだった。ところが、おそらくその脅迫状の犯人だろうと思われる人物が東京で殺害されニュースに。彼は犯人ではなかった…。橋本はその事件を調べている十津川の元を訪れる。そして琴平に現地入りするという松川達と共に、香川県琴平町へと向かうのだが―!?

大変よく売れています。元々のファンの方は勿論、まだ読んでいない方も、この機会に十津川デビューしてみるのもアリかもしれませんよ(^^)


ドラマ「逃げ恥」、「真田丸」、「恋」をはじめとするヒット曲、「紅白」出演と、いま大注目を集める星野源。
彼の怒涛の2年が語られたエッセイ新刊がついに出ます!!

「いのちの車窓から」KADOKAWA 予価:1296円(税込)
2017年3月30日(木)発売予定!!

月刊誌「ダ・ヴィンチ」で連載されていた『いのちの車窓から』が単行本になったものです。文筆家としても評価の高い星野源が約2年間のエピソードを綴ったもので、出演ドラマでの話はもちろん、日々の哲学なども面白く、時に奥深く語られています。
単行本には新たに書き下ろしのエッセイが収録されるそうです!

読めば誰もが彼の魅力の虜になってしまうこと間違いなしの面白さです!
ご予約受付中ですので、お気軽に店頭レジにてお申し付けくださいませ♪


※写真はイメージです